木酢液でシロアリ駆除はできるか?

根本的な駆除はできないでしょう。木酢液に限らず、シロアリを退治するために、駆除剤や防蟻剤を撒くことは、万全の策ではないからです。

 

炭を焼いたときに煙を冷やして、水滴を集め1年ほど寝かせると、油とタールと木酢液の3層に分離します。このように、炭をつくる際にできる副産物が木酢液です。木酢液には約300種類の成分が凝縮されていると言われており、原液のままだと、植物を枯らしてしまうほど強力ですが、200倍ほどに希釈するとむしろ、植物の成長促進作用をもたらします。ほかにも、水虫や花粉症の症状を和らげるのに効果がみられるなど用途は広いのも特徴です。

 

シロアリ駆除にも効果がある、と言われています。木酢液を入れたシャーレに、シロアリを閉じ込めておけば、確かにシロアリは死にます。こうした実験をもとに、駆除できると言い切るメーカーもあります。しかし実際には、そんな状態でシロアリは生息しているわけではありません。例え木酢液を撒いたとしても、シロアリはそこを避けて蟻道をつくるし、木酢液がしみ込んだ柱もシロアリはかじります。シロアリは必ず集団で生息しています。先兵隊は食べて死んでも、木酢液が浸透していないところまで食い尽くすと、他の仲間が押しかけてくるのです。

 

駆除剤の撒き方よりも、まずシロアリの生態を知ることが大事だと言います。根気よく床下にもぐって、蟻道を壊すなどの「手入れ」は、住まいの蟻害から守るという点では、有効のようです。そのためには、設計の段階で、せめて人がもぐれるような床下をつくっておくことや、風通しを良くしておくことが望ましいでしょう。また、便所コオロギやカマキリ、クモなどはシロアリの天敵です。家のなかにいたからと言って、嫌がったり退治するのも避けた方がいいかもしれません。薬剤の大量散布などによって、床下の生態系をいたずらに破壊しないことも大切です。つまり、住む人間と地下のシロアリが、きちんと住み分けて「共生」することを考えるほうが有効な手段かもしれません。

 

人が床下に潜ることも考えると、有機系のシロアリ駆除剤は、撒かないほうがいいでしょう。何かしておきたい、という人は新築の時に、基礎や柱の根にヒバ油を塗るという方法もあります。ただし、これも万全ではないことを理解しておきましょう。

 

自然材料というと何でも、ものすごい効果があると思い込んでいる人も少なくありません。炭は特にその傾向が強い印象を受けます。同時にこれは、うさんくさいという意見がでる原因にもなったりもします。それはもったいないことです。正しく炭を理解して、炭の効能をよりよく引き出したいですね。

 

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